【ラブライブ！】女の感情vs女の感情。11話が僕達に見せた景色と残した爪痕【虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会】

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ヤブキンですｖ

今回すげー久々にブログを書いてます。なぜか？僕に再び筆を取らせたすごいアニメがあるからです。その名は

いやマジですごいんだよな、虹学。

何がすごいって、あーはいはいラブライブの新しいやつ始まったんだ。ふーんまたいつものスクールアイドルで廃校阻止するやつでしょ知ってるー、って呑気に構えてたこっちの喉元を抉って心臓に杭を突き立ててきたんだよな。このアニメ。

はじめに

一応、見てない人やラブライブ！にそもそも触れてこなかった人に簡単に説明しますと、ラブライブ！はだいたい学生が自分たちの力だけでアイドルやって世間の注目を集めることで目の前の問題を解決するぞー！っていうストーリーです。雑！

少なくとも無印とサンシャイン!!は、主人公たちの通う学校が少子高齢化の波を受けて統廃合の危機に晒され、それを救うために入学希望者を増やしたい！増やすにはどうする？やっぱアイドルじゃね？となって色々やって大団円みたいなシナリオでした。サンシャイン!!見たの3年前だからマジで記憶がないんだよな（ホモ特有の記憶喪失）

で、じゃあ虹学は違うの？ってなりますよね。違うんですよ。虹ヶ咲学園はお台場にあるので生徒数も多いし、建物が某同人誌即売会の会場と瓜二つなので普通に設備がすごいです。廃校の心配ないやん！

そんな虹ヶ咲学園で廃校阻止もしない、何か成し遂げたい大願があるわけでもない少女たちが新シリーズで何をするのかというと、ぶっちゃけ色々です。彼女たちはラブライブ（作中でスクールアイドルの全国大会とされている）に出たり廃校阻止したりしないので、自分たちの好きなこと、追い求めるスクールアイドル像、将来の夢に向けてやっておきたいこと、などを各々真剣に考えています。それぞれやりたいことが違うし、それは悩み多い高校生にとっては当たり前のことなので、みんなでラブライブという大きな目標を追うのではなく、一人ひとりがやりたい、なりたいスクールアイドルを考えていきましょうね！というお話です。

廃校という逼迫した状況があるわけでも全国大会に出たいという目標があるわけでもないので、なんというか1話ごとの構成が上手なんですよね。無印とサ!!もすごく良かったんですけど、虹学はキャラの掘り下げがうまくて、その子の行動原理だとか主義主張がたった20分間で明確に提示されるんです。抱えてる想いや人間関係がパッと見で分かるようになっているので非常に見やすいアニメだと思います。

・・・見やすいアニメでした。

10話までは。

どうしてこうなった・・・

「今までそこにあったもの」が無くなることへの恐怖

マジでやべえんだよな、上原歩夢。

え、見ました？11話。やばくないですか？マジで（語彙消失）

いやー。

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上原歩夢、

5000000000LP。

（LP＝レズ・ポイント。高いほど俺に効く。やめてくれカカシ）

え、見ました？11話ラスト。マジでやばくね？話の流れ一応解説、するの？マジで？

この上原歩夢という女、主人公である高咲侑の幼なじみで、小さい時からいつも一緒に遊んでいたっていうすごく正統派のヒロインです。1話でスクールアイドルやりますって流れになった時もあれ告白シーンだったからね。ラピスリライツだったら遠くで鐘鳴ってたよ。

性格としては普通に清純な女の子だなぁと思います。スクスタっていう変なゲームやると、スクールアイドルやる前は料理や裁縫が趣味だったことが分かります。あと毎月のお小遣いを貯めて服買ったりするらしいです。2020年お嫁さんにしたいアニメキャラクターランキングで月島まいら（ミュークルドリーミー）に僅差で及ばずといったところです。

歩夢と侑はお互いにお互いを一番の親友だと思っているので、2人のやり取りは実に微笑ましく映りました。特に2話（かすみん加入回）でかすみんがバチバチにキメたアイドルの自己紹介を侑が可愛いと言い、それに対抗心を燃やして暴走する歩夢はガチでデカい声出ましたね・・・あと時折素で「は？」って言うのも好き。

なんだろうなぁ・・・侑は女たらしなんですよ。伊藤誠ですよ。レズヶ咲学園スクールデイズ同好会ですよ。

実は今回の記事を書くにあたって何度も11話見直したんですが（ドＭ）、最後の押し倒しは「ただの嫉妬」で片付けていい問題じゃねえなと思いました。そんな陳腐な感情じゃないんですよ。

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1話

歩夢「私の夢を・・・一緒に見てくれる？」

侑「もちろん！いつだって私は歩夢の隣にいるよ」

↓

11話

歩夢「ずっと隣にいてくれるって言ったじゃない・・・私、侑ちゃんだけのスクールアイドルでいたい。だから・・・私だけの侑ちゃんでいて・・・」

感情。

いつでもずっと自分の隣にいてくれる。ずっと自分と同じ夢を、自分と同じ方向を向いてくれる。そう約束してくれたのに、侑の想いはいつの間にか「みんなの夢」へとシフトしていたんです。

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この標識、11話初見のときには気付けませんでしたが、実は先述した「侑と歩夢の向いている方向が違う」ことの暗喩なんですよね。演出が上手。

2人で同じ夢を追いかけると約束したのに、侑はいつからか違う夢を追いかけたいと思ってしまった。同好会一人ひとりの夢に触れることで、自分だけの夢っていうのが見えてきたんでしょうね。

侑と同じ夢を見れていると安心していたから歩夢はスクールアイドルを続けてこれたんです。でも侑の家には見たことのないピアノがあって、折り入って伝えたいことがあると言います。しかし歩夢は「いや！聞きたくない！」と遮り、侑を押し倒します。引っ込み思案で他のメンバーに比べて地味な歩夢がスクールアイドルを続けられた理由、スクールアイドルを続けてきた意味・・・それが足元から崩れ去ったわけです。

いつからか同じ方向を向いてくれなくなって、「私だけの侑ちゃん」が「みんなの侑ちゃん」になりつつある。そこに危機感を覚えるのは思春期の少女にとって何も不自然なことじゃありませんよね？悪いのは完全に侑なんです。押し倒されても文句言えないんですよ。

スクスタは変なゲーム

実はスクスタっていう変なゲームをやってるので歩夢のことはちょっと知った気でいたんですよ・・・。スクールアイドルフェスティバルっていう、ラブライブまでは行かずともスクールアイドルみんなで楽しめるお祭りを虹ヶ咲学園で開催しようとする話（アニメで開催まで行くのかな？）がスクスタの1st Seasonに当たるんですが、そこで主人公と歩夢は衝突してしまうんですよ。アニメだとスクフェスに対する周囲との温度差、侑との距離感、せつ菜への嫉妬、先述の標識関連の話とかが複雑に絡み合って押し倒しちゃうんですが、スクスタはちょっと違ってて・・・もう何言ってもネタバレなので軽く。

スクフェスの準備で忙しく、ほとんど部室に来なくなった主人公に対して歩夢は「あなたと一緒じゃなきゃスクールアイドルなんて全然楽しくない、楽しくないからもうやめる」と告げます。ひとつ言っておくと、これはあくまで心のモヤモヤが爆発した歩夢が咄嗟に言ってしまったもので本心ではないです。僕の言ってる意味はスクスタやれば分かります。やっぱ変なゲームなんでやらなくていいです。

f:id:Yabukisin:20201214012926p:plain — お前重いんだよ！

スクスタが割と女の感情vs女の感情なので、アニメはなんか、そういうドロっとした話はやらないもんだと思ってたんですよね。だって楽しくないじゃないですか。なんだよ女の感情って。俺は男だよ（？）

思えばラブライブ！ってけっこうシリアスですよね。無印1期11話「最高のライブ」で穂乃果が風邪で倒れたシーンも印象に残ってるし、サ!!1期11話「友情ヨーソロー」での梨子に対する曜の嫉妬ファイヤ～もかなり来ました。っていうか重くなるのみんな11話だよね？製作陣、11って数字に親○されたの？

スクスタやって「歩夢ってこういう女」ってレッテル貼って安心してた心を、アニメに牙狼剣でぶった切られて、正直めちゃくちゃショックだったんですよ。たぶん皆さんが想像してるより凹んでました。「レズ！」「ｷﾏｼ」「あぁ＾～」とかふざけていられる心の余裕なかったですよ。ほんとに。布団に寝転がって天井の染み数えながら、歩夢ってあんなことする女なの・・・？製作ちょっとやりすぎじゃね・・・？いやマジでこええよ・・・って1時間くらい呻いてたからね。マジで。